誰でも一度は「キーン」や「ボーン」というような耳鳴りを経験したことがあるかと思います。
それがすぐに治まってくれればいいのですが、なかなか治らずに不安になることってありませんか?
今回はそんな耳鳴りの音の種類と原因、対処と予防法についてお伝えしていきたいと思います。
目次
耳鳴りの音は「キーン」だけじゃなく種類がある!
耳鳴りと聞くと「キーン」という音を想像する方が大半だと思いますが、実はそれ以外にも大きく分けて11種類もの音が存在します。
- 金属音
- 電子音
- 蝉の鳴き声
- 低音・重低音
- ジェット機が飛ぶ音
- 空間音
- 拍動性耳鳴り
- 痙攣音
- メロディ系
- 音声系
- 異次元の音
「キーン」という金属音のような高音の耳鳴りで、金属楽器のような反響を感じる方も多い。
「ピー」「チー」「ギーン」といった、比較的高音域で電子機器から発しているような耳鳴り。
主に「ジーーー」というセミの鳴き声のような耳鳴りを感じる人が多く、夏場は本当のセミの音で少し気が紛れて楽だという方も。
「ブーン」「ボー」といった低い音の耳鳴りで、それと同時に耳の閉塞感を感じる方も多い。
主に「ゴォー」というジェット機が飛んでいるかのような激しい音か、高速道路を車で走る時に感じるロードノイズのような音。
「シャー」「サー」「ワァー」といった静かな中に響く騒がしい雑音のような耳鳴りで、主にライブやパチンコなど大音量の環境から抜け出した後に感じる音に近い。
「ザッザッザッ」「グワァン グワァン」「ガンガン」といった拍動性の耳鳴りで、心臓や血圧・脳に異常はないか診てもらう必要有り。
「ポコポコ」「ペコペコ」「ブクブク」「グググ...」といった鼓膜や筋肉が痙攣している時に感じる耳鳴りの音は、緊張が激しく脱力できていない場合に多い。
どこかで聞いた音楽が延々と頭の中で繰り返される状態で、本人の意識はいたって普通なのに何かしらのメロディが流れ出すと止まらない。
誰かがしゃべっている言葉が延々と繰り返され、本人の意識は普通なのに言葉の繰り返しが延々と続いて自分では止められない状態。
「ピロピロピロ・・・」「ヒュルリ~」といった別世界から聞こえてくるような異次元タイプの耳鳴りの音も。
1・2・8は私も結構な頻度で経験するので耳鳴りだと思っていましたが、9・10も耳鳴りに分類されるのはビックリしました!
耳鳴りとひとくちに言っても、これだけ種類があるとなかなかこの不快感を共感してもらうのは難しかもしれません。
耳鳴りの音の原因が特定できるものも
前章でお伝えしたように耳鳴りには色んな音の聞こえ方がありますが、中には原因が推察できるような特徴的な音もあると言われています。
なので、どのような音が聞こえた場合にどのような原因が考えられるのかをご紹介しますね。
「キーン」「ピー」といったの高い音
高音性の耳鳴りは、内耳の何かしらの障害が原因である可能性が考えられます。
高音の耳鳴りがするのは内耳の中にある有毛細胞という感覚細胞のうち、高音域の音を感知するものに異常が生じたためで、「老人性難聴」「騒音性難聴」の場合に高音の耳鳴りが聞かれるとのこと。
「ボー」「ブー」といったの低い音
低い音の耳鳴りは、中耳の異常が原因である可能性が考えられます。
「中耳炎」の他に「メニエール病」などが候補としてあげられますが、精神的な疾患やストレスなどによって生じる場合も。
また、気圧の変化などでも起こる可能性もあります。
「パタパタ」「ポコポコ」するような音や感覚
耳の奥や鼓膜のあたりでこの音がする場合は、「耳管狭窄症」もしくは「耳管開放症」の可能性が考えられます。
また、疲労による鼓膜張筋の痙攣でも起こる可能性があり、内耳にある鼓膜張筋が痙攣することで鼓膜が振動して耳鳴りが聞こえる場合も。
「ドクッ、ドクッ」といった脈のような音
この耳鳴りが聞こえる場合には以下の3つの可能性が考えられます。
- 中耳炎や耳管狭窄症などの疾患によって鼓膜の奥で気圧の低下がみられ、耳鳴りの音と自分の脈とが一致している場合にはその可能性が高いと考えられる
- 血管性の疾患で現れた症状である可能性
- 強度の貧血による可能性
「ガサガサ」する音
耳の中で「ガサガサ」とした音が聞こえることがありますが、これは異物が耳の中に入っている可能性が考えられます。
耳の穴(外耳道)に入った髪の毛などの異物や耳垢がついていたりして、それが鼓膜に触れている場合にこのような耳鳴りのような音が生じる可能性があります。
耳鳴りの音の対処と予防法はとにかくリラックス!
耳鳴りの音を治めたりなるべく起こらないようにするには、やっぱり心身ともに「リラックスする」ということが大切になってきます。
そこで、耳鳴りに襲われた時に、少しでも違和感や苦痛が緩和するよう簡単な対処法や予防法をご紹介します。
【対処法】
- 深呼吸を
- 耳鳴りに効くツボを押す
- 翳風 … 耳の後ろの窪み。強めに押す
- 完骨 … 翳風の下辺り。指二本を使って翳風と一緒に押す
- 聴宮 … 耳の穴の手前、口を開けて窪む場所。円を描くように
- 風池 … 襟足の髪の生え際にある窪み。親指で斜め上に引っ張るように押す
ストレスや緊張によって耳鳴りが起きた場合は、まずゆっくりと深呼吸をして体をリラックスさせましょう。
もし可能であれば、横になって少し休むことで治まってくることが多いです。
私もこの方法は試しますが、耳鳴りを感じた時に下記のツボを押すことで症状が緩和されることがあります。
あまりやりすぎると逆に揉み痛みが出てしまうこともあるため、加減を見ながら押して下さいね?
耳鳴りが病気からきている場合、放置したり治療が遅れると回復が難しくなったり、最悪の場合命に関わる危険な状態にまで進行する可能性があります。
そのため、自己判断で済ませるのではなくまずは耳鼻咽喉科を受診たり、しびれを伴う場合には脳神経外科を受診しましょう。
【予防】
では、耳鳴りが起きる前にどのように予防すかと言うと、『ストレスの緩和・血行を良くする・規則正しい生活を送る』ことがかなり重要になります。
耳鳴りの多くはストレスによって引き起こされることがよくあるため、好きな趣味などに没頭したり、入浴・アロマ・音楽などでゆっくりリラックスする時間を持ちましょう。
また、血行不良によって耳鳴りが生じる場合も多々あるので、適度な運動や入浴を意識して体がなるべく冷えないように改善していくことも大切です。
そして、自律神経を整えるためにもできるだけ決まった時間に起床・食事・就寝をし、バランスのとれた食生活や十分な睡眠を心掛けて下さい。
自律神経が整うと免疫力が高まって、耳鳴りだけではなく色んな病気にかかりにくくなりますよ!
まとめ
耳鳴りの音の種類の中には、生理現象として問題のない耳鳴りもありますが、もしかしたら何らかの病気のサインであることも考えられます。
そのため、原因が分からない場合はすぐに医療機関を受診しましょう。
また、何回も繰り返し耳鳴りが起きないようにとにかくリラックスできる時間を見つけて、規則正しい生活を送るように心掛けたいですね。