熱中症になってしまうとどんな症状が現れるのか、いつまで症状が続くのか不安になりますよね？
また、熱中症が治るまでにどれくらいの期間がかかるのかも気になるところだと思います。
そこで今回は熱中症の症状と症状別の期間、そして回復するまでの期間についてまとめていきたいと思います。
熱中症の症状について
人の体は気温が高い時などに、暑さを感じたり体内に熱がこもった状態の時は汗をかくことで体温を調節する機能が備わっています。
しかし、あまりにも暑すぎるとその体温調節機能がうまく働かなくなってしまうことがあります。
そして、大量の汗をかいた時に水分や塩分ミネラルが大量に体の外に排出され、体内の塩分量や水分量が乱れてしまうことによって『熱中症』が引き起こされるのです。
その熱中症の症状は大きく分けると３段階に分けられます。
- 軽度
- 中度
- 重度
めまいや立ちくらみ・筋肉痛や筋肉の硬直・大量の汗が出るなどの症状。軽度の場合は体温が上がらないことも。
頭痛・吐き気・嘔吐・体がだるくなってぐったりとして力が入らないなどの症状。
けいれんや手足のしびれ・運動障害などの症状。高体温になって意識を失ってしまうことも。
熱中症が疑われたらまずは体の状態をよく見極めて適切な処置をすることが大切です。
その段階に応じて「涼しい場所に移動する」「水分・塩分・ミネラルを補給する」「安静にして体の状態を見極める」「必要時は医療機関を受診する」などを実行しましょう。
初めのうちは体温が上がらないことも多く放置しがちですが、あっという間に重症化してしまう怖い面もあるので、体温だけでなく他の症状はないかを見極めることがかなり重要です。
熱中症の症状別の期間
熱中症になると「頭痛」「発熱」「吐き気や嘔吐」「下痢」などの症状が現れますが、一体どのくらい長引くのか不安になりますよね？
それぞれの症状の期間については以下の通りなので、熱中症になってしまった場合の参考にして下さい。
熱中症による頭痛の期間
熱中症の頭痛は何日も続くことがあり、酷い時だと１週間治まらないこともあります。
その原因は脱水症状によって脳に栄養が行き渡らなくなることと、自律神経の乱れです。
そのため、脱水症状と自律神経を整えることで徐々に体を回復させていきましょう。
熱中症の頭痛に鎮静剤はリスクがあり、効いたとしても一時的でそもそも効かない物もあるのでかなり辛いです。
自分ではすぐに治すことはできないので、あまりにもズキズキする頭痛の時はすぐに病院を受診して下さい。
熱中症による発熱の期間
熱中症が原因の発熱は、２～３日で治まると考えられています。
ただし、それは水分を補給して体内の電解質のバランスがある程度改善されてからの話なので、小まめに水分補給と塩分の摂取をしましょう。
風邪を引いた時のようになんとなく過ごしていると症状が悪化する恐れがあって危険です。
また、熱中症は高い熱が出ることもありますが、風邪と違って体温調節ができない状態のため命に関わります。
高熱になったら様子見などはせず、すぐに病院を受診しましょう。
熱中症による吐き気や嘔吐の期間
体内の塩分が薄くなっていると水分を体から出して塩分濃度を戻そうとします。それこそが熱中症からくる吐き気や嘔吐の原因です。
この場合も水分を補給して塩分とミネラルのバランスが取れるようになれば、症状は１日で治まることもあります。
水分を摂ろうとすると嘔吐してしまう場合は、経口補水液を１０分おきに一口ずつスプーンなどで舐めるようにして飲むといいですよ。
ただし、全く水分を補給することができない、意識が朦朧とする、汗をかかなくなる、顔色が青くなるなどの場合はすぐに病院を受診して下さい。
また、嘔吐をすると体に負担がかかるので、症状が治まってからも３～４日は注意が必要です。
熱中症による下痢の期間
え？下痢？と思われるかもしれませんが、体の塩分とミネラルが薄くなっていると水分を体外に出して体液のバランスを摂ろうとするため下痢になります。
でも、だからといって水分を一気に摂ると体液が薄まって逆効果です。
水分とミネラルのバランスがとれている経口補水液をチビチビと飲んで、ゆっくりと体に吸収させていきましょう。
もし食事ができるようであれば、カリウムが含まれる消化の良いものを摂って下さい。
２～３日ほどかけて体の水分が正常に近くなることで下痢も治まっていきますが、下痢が治まってからも３～４日は塩分と水分に注意しましょう。
ただし、２～３日経っても下痢が治らない場合は別の病気も考えられるので、すぐに病院を受診して下さい。
熱中症が回復するまでの期間
軽度の熱中症の場合、安静にしていれば１日で症状が治まることもあります。
しかし、頭痛や吐き気・嘔吐・けいれん・意識障害などの中・重度の場合は、個人差もありますが多くは症状が治まるまで２～３日程度はかかります。
また、熱中症の症状が治まっても体は完全に回復したとは言えません。
症状がなくなると自覚症状もなくなり治ったと思いがちですが、疲れやすかったり食欲がない場合は体温調節機能や自律神経の機能が正常に動いておらず、まだ完治していないのです。
熱中症が完治するまでの期間としては、軽度でも最低２～３日、中度であれば１週間はかかると言われており、重症化すると何カ月も入院が必要になることもあります。
熱中症は一度なってしまうと再び発症することも多く、回復途中で無理をして暑い場所に行くとさらに重い熱中症になる可能性も。
そのため完治するまではできるだけ無理をせず安静に過ごすことが必須ですよ！
まとめ
熱中症の症状は軽度であれば１日で治まることもありますが、自覚症状がなくなっただけで完治はしていません。
最低でも２～３日、症状が重度であればさらに３～４日は様子を見て下さい。
熱中症は重症化すると何カ月も入院が必要になったり最悪命を落とすことにもなりかねないので、軽く考えず辛いと感じる症状がある場合はすぐに病院を受診しましょう。