おたふく風邪がうつる期間と予防接種、兄弟への感染のまとめ

おたふく風邪は正式名称を『流行性耳下腺炎』と呼び、子供の感染症の中でもとてもポピュラーな感染症の一つです。

でも、なぜおたふく風邪がいつうつるのかや予防接種でどこまで予防ができるのか、兄弟へどうやって感染していくのかは知らない方が多いのではないでしょうか?

そこで今回はおたふく風邪がうつる期間と予防接種、兄弟への感染についてまとめていきたいと思います。

スポンサーリンク

おたふく風邪がうつる期間と潜伏期間

おたふく風邪の潜伏期間は一般的に2~3週間程度、日数的に個人差はあっても10日~20日程度の潜伏期間を得て症状を発症すると言われています。

ここで言う潜伏期間とは、「ムンプスウイルス」が体内に侵入してからおたふく風邪の症状を発症し始めるまでの、ウイルスが活動期に入るまでの期間のことです。

おたふく風邪の原因ウイルスであるムンプスウイルスは、季節性のインフルエンザなどと比較すると症状を発症するまでの潜伏期間が長い傾向にあります。

  1. 感染
  2. 潜伏期間(約10日~20日程度)
  3. 発症(4日~1週間)
  4. 回復期=二次感染期間(発症日~10日程度)

2の潜伏期間~3の症状の発症後数日間に感染力が高くなり、症状の軽減と共に感染力も低下する特徴を持ちます。

ただし、4の回復期間でもウイルスの排出が確認されるケースもあるので、回復期であっても用心するに越したことはないです。

そして、おたふく風邪は一度発症すると体内に一生涯持続する抗体ができるため、再感染を起こすことはほとんどありません。

そのため任意ではありますが、予防接種を受けることでおたふく風邪の予防対策を行うことは可能です。

また、潜伏期間が長いムンプスウイルスは健康な保菌者が二次感染の引き金となるケースも少なくありません。

大人であっても予防接種などを受けておらず免疫を保持していない方は、体力が落ちて免疫力が低下している時などに感染する可能性があると言えます。

おたふく風邪がうつると困る場合は予防接種をしよう

おたふく風邪の予防接種は、上記でもお伝えしたように任意で受けることになっています。

使用されるワクチンはムンプスウイルスを人工的に培養して弱毒化した生ワクチンですが、弱毒化されていてもウイルス感染による症状を発症するため完全に安全であるとは言えません。

そのため、心配されるワクチンの副作用としては「無菌性髄膜炎」と「ムンプス難聴」が挙げられます。

無菌性髄膜炎はおたふく風邪の予防接種を受けた方のうち数千人に1人の割合で発症する事が確認されている病気です。

この髄膜炎の発症確率が比較的高いことから、新三種混合MMRが現在のMRに変更されている点からも副作用の可能性は無視できません。

しかし、予防接種を受けずにムンプスウイルスに感染した場合の症状と比較すると、弱毒化されたワクチン感染による症状は軽い点も重要なポイントです。

また、ムンプス難聴は1万人~1万5千人に1人程度の割合で症状を発症する可能性があると言われています。

どのような予防接種でも危険性は伴うものなので、おたふく風邪のような任意の予防接種を検討する場合は、副作用に関する知識についても事前に把握した上で予防接種をしましょう。

おたふく風邪がうつった場合の兄弟への感染について

おたふく風邪の治療方法については、今のところ特効薬がないため対症療法で症状の緩和を行うのが基本となっています。

そして、おたふく風邪は感染力が高く飛沫感染接触感染でその感染力を発揮するので、常に近いところで接する兄弟間などではうつってしまう可能性が高くなるのです。

また、ムンプスウイルスが一番感染力を発揮するのが症状が現れてくる前の潜伏期間だと言われているため、気付かないままに兄弟間で次々に感染することも珍しくありません。

なので、おたふく風邪がその感染力を兄弟間で振るうのを阻止するためには、やはり兄弟全員にワクチンを接種するのが理想的だと思います。

そして症状が現れる頃には感染力は低下しているとされていますが、回復期の二次感染も気になるので発症に気付いたら兄弟は接触させないようすることが大切です。

もし誰かがおたふく風邪にかかってしまった場合は、兄弟を別の部屋で過ごさせるなどの対策を考えましょう。

まとめ

おたふく風邪の原因となる「ムンプスウイルス」は肉眼では見ることができないため防ぐことは難しいかもしれません。

しかし、予防接種や日頃の手洗い・うがいをすることで少しでもおたふく風邪などに感染しないように気を付けることはできるので、日頃から手洗い・うがいの習慣を身につけて実践しましょう。

もしかかってしまった場合は、心苦しくても隔離するなどして兄弟への感染を防ぐことも大切ですよ!

スポンサーリンク