3月3日のひな祭りが近づくと女の子がいるお家は雛人形を飾ると思いますが、雛人形を飾る大きな意味は『災厄の身代わり』なんです。
そのため、「災厄も受け継がれてしまう」という理由からお下がりはダメだと言われているところも結構あります。
そこで今回は、雛人形を飾る意味やお下がりはダメなのか、古いものはどうすればいいのかをお伝えしたいと思います。
目次
雛人形にはちゃんと飾る意味がある!
平安時代の御人形(ひいな)遊びと、紙やワラで作った簡素な人形(ひとがた)に自分の厄や災いを移して海や川へ流した『流し雛』の行事が結びついたのが現在の「ひな祭り」です。
誕生を心から喜ぶ家族の愛情を「かたち」にすると同時に、我が子の身代わりとなって災厄を受ける「お守り」として飾るのが雛人形というわけです^_^
これは、形代(かたしろ)に厄を移して流すという陰陽道の考え方がもとになっているため、基本的には一人一つ(一対)ずつ持つべきものとされます。
そのため、姉妹や双子・親子などでも兼用や譲渡はしない方がいいと考える地域もあるそうです。
雛人形はお下がりしてはダメって本当?
前章でもチラッとお話したように、お雛様は自分の災厄の身代わりになってくれるお守りなので基本的には一人一つ(一対)ずつです。
もし万が一、雛人形を他の人に引き継ぐとその災厄も一緒に引き継がれてしまうという言い伝えまであったり…
ただし、「お雛様は代々受け継ぐもの」と考えて江戸時代からのお雛様を引き継いでいるというお家も中にはあったりもします。
そのため、お下がりは絶対にダメなのかと言うと、地域やその家々によって考え方は様々だという結論になります。
ずーっと受け継がれてきている方たちは、「災厄が引き継がれるとかいう話は聞いた事がない」「引き継いだから災難があったとは思わない」など、特に厄災を引き継ぐという話を気にされてはいないようです。
実際私の周りでもそう言った話は聞いたことはありませんよ^_^
でも、新しいものを買うのが当たり前の地域やご家庭で「私のものがあるので結構です」と無下に断るのも火種になりかねないのでf^_^;
誰かとこの件で揉めるようなら、新しい雛人形を買う方がいいかもしれません。
それに、新しいものをと言っても七段飾りや三人官女・五人囃子はそのままでも大丈夫なので、一式揃っている方は子供さんにお内裏様(男雛と女雛の一対)を買ってあげれば大丈夫です。
お母さんのお下がりのお雛様を飾ったその脇に、子供さん用の新しい吊るし雛や市松人形を用意して飾られているご家庭もたくさんありますよ♪
雛人形の古いものはどうしたらいい?
「災厄も一緒に引き継がれる」のが不安などの理由で新しいものを買った場合、今まで飾ってきた古い雛人形はどうしたらいいか疑問ですよね?
新しいものと一緒に飾るスペースがあればいいですが、そういうわけにもいかずかと言っても一般ごみや粗大ごみで捨てるのもちょっと気が引けて…
そんな時は下記の4つの方法があるので、雛人形の状態などによって自分に合った方法を検討して頂ければと思います^_^
神社やお寺で供養してもらう
昔から、人の形をしたものは神霊が依り憑く「形代(かたしろ)」とされているため、雛人形は流し雛のように水に流して処分するのがいいとされています。
ただし、今の時代に水に流すことは絶対に許されないので、神社に奉納したりお寺で供養をして貰うのが一般的で一番いい方法ですよ!
そのため、雛人形を処分したくなったらまずは自宅の近くにある神社やお寺に雛人形の供養をしているか問い合わせをしてみましょう。
人形供養代行サービスを利用する
まだあまり知られていないと思いますが、一般社団法人「日本人形協会」が日本郵政と提携して人形感謝(供養)代行サービスを行っています。
電話やインターネットで申し込むと、「お人形差出キット」(ひとがた・お人形送り専用ラベル・手続説明書・代金振込票)をゆうパックで送ってくれます。
自分で供養して欲しい人形を梱包するだけで、あとは郵便局が集荷してくれるので便利ですよね^_^
料金は1箱5000円で、人形は毎年10月頃に行われる「東京大神宮人形感謝祭」で供養してもらえます。
ただし一点、受け付けているのは「人形のみ」なので注意をして下さいね?
施設などに寄付をする
人形だけでなく道具も一式揃っていて傷みも少ない場合は寄付をする方法もあります。
案外、老人施設や児童養護施設・保育園などで雛人形を必要としているところは少なくないそうですよ!
そのため、近くの施設に問い合わせをしてみてはいかがでしょうか?
もし寄付が決まったら、ほこりや汚れはできるだけ掃除をして、運搬途中に壊れないように緩衝材などを使って丁寧に贈りましょう^_^
不用品回収業者に依頼する
ボロボロで寄付などができる状態ではなく周りに供養してくれる神社やお寺もない場合、思い切って不用品回収業者に処分を依頼するという方法もあります。
ただ、この方法だと供養はされないので、私としては業者を頼むなら人形供養代行サービスを是非使って頂きたいですね。
まとめ
雛人形は、誕生を心から喜ぶ家族の愛情を「かたち」にすると同時に、我が子の身代わりとなって災厄を受ける「お守り」として飾る意味があります。
そのため、「災厄も引き継がれるから」とお下がりはダメだと言われるところもあるみたいですが、地域やその家々によって考え方は違ってくるので絶対にダメだとは言えません。
でも、色んな理由から新しいものを買う場合が多いと思うので、古いものの処分に困った時には今回ご紹介した4つの方法のうちのどれかを利用してみて下さいね^_^