友人や親せき、取引先からお歳暮が届いた場合、ご挨拶を兼ねて「お歳暮が届いた」お礼をしますよね?
近頃は電話やメールで近況などをお話しするのが定番になりつつありますが、やっぱり正式な礼儀としてお歳暮のお礼はお礼状を出すのがマナーです。
そこで今回はお歳暮のお礼状の書き方やテンプレート、遅れた場合について解説していきたいと思います。
お歳暮のお礼状の書き方を知ろう
お歳暮のお礼状の基本は届いたらすぐ送るのが一番望ましく、遅くても3~4日以内が限度とされています。
これは友達でも親せきでも取引先でも同じなので、お歳暮を頂いたらなるべく早くお礼状を出しましょう。
書き方のポイントとしては、
- 手書きで縦書きの手紙(封書)が基本 ※ただし、横書きでもはがきでも問題はなし
- 妻が夫に代わって公的なお礼状を書く場合は、夫の名前の下(縦書きは左下)に小さめの字で「内」と記す
- 年末の挨拶なので、来年の厚誼をお願いするひと言を書き添えるのが望ましい
この3つが挙げられます。
また、書き方の順番としては以下の順に書き進めていきましょう。
- 頭語
- 時候の挨拶 … 季節を表わす言葉
- 頂いたお歳暮についてのお礼の言葉
- 先方の健康を気遣う言葉
- 結語
拝啓/謹啓/謹啓/恭敬/粛啓 など。
暮秋の候、貴社ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。
師走の候、年内も余日少なくなりましたが、お元気でご活躍のことと存じます。 など。
このたびはまことに結構なお歳暮の品をお送りくださいまして、厚く御礼申し上げます。
このたびはお心尽くしのお歳暮の品をお贈りいただき、誠にありがとうございました。
先日は心温まる〇〇をお贈りいただき、ありがとうございました。 など。
年末余日少なき折から、皆様の一層のご健勝と貴社のますますのご発展を心からお祈りいたします。
寒さはこれからが本番でございます。皆様どうぞご自愛くださいませ。
年末ご多忙のおりではございますが、ご自愛くださいますようお祈り申し上げます。 など。
敬具/拝具/謹言/敬白 など。
あれこれと書きましたが、一番大切なのはお歳暮を贈って頂いたお礼の気持ちを伝えることです。
相手が友達や親せきでも取引先でも、この感謝の気持ちを精一杯伝えることを忘れないで下さいね?
お歳暮のお礼状のテンプレート
では、お歳暮のお礼状の書き方を理解したところでテンプレートを見てみましょう。
個人用とビジネス用とそれぞれ2つずつご用意してみましたので、さっきの書き方の順番を思い浮かべながら読んでみて下さい。
個人用例文
【例文1】
拝啓 年の瀬を迎えあわただしくなってきましたが、お元気でご活躍のことと存じます。
私共もおかげさまで変わりなく元気で過ごしておりますので、なにとぞご休心ください。
さて、このたびは、まことに結構なお歳暮の品をお送りくださいまして、厚く御礼申し上げます。 いつに変わらぬお心くばり、恐縮に存じます。家族ともども大変喜んでおります。
年末ご多忙のおりではございますが、ご自愛くださいますようお祈り申し上げます。
敬具
【例文2】
○○○○様
先日は、心温まる○○○をお贈りいただき、ありがとうございました。
普段なにかとご協力いただき、また○○では子供たちが大変お世話になり、私のほうこそお礼を申し上げなければなりません。恐縮しつつお歳暮の品を拝受いたしました。お心づかいに感謝いたします。
これからは寒くなりますので、どうかお体を大切になさって、幸多き新年を迎えられますようお祈りいたします。
かしこ
12月○○日
○○○○(名前)
ビジネス用例文
【例文1】
拝啓 師走のあわただしい中、ご繁忙な日々をお過ごしのことと拝察申し上げます。
平素は格別のご懇情を賜り、ありがたく厚くお礼申し上げます。
さて、このたびはお心尽くしのお歳暮の品をお贈りいただき、誠にありがとうございました。
この一年、弊社のほうこそ大変お世話になりましたのに、このようなお気づかいを賜り、恐縮に存じ、心から御礼申し上げます。
来年は新たな業務展開を企画しておりますので、引き続きご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。
まずはとりあえず書中をもってお礼かたがたお願い申し上げます。
敬具
12月○○日
株式会社○○○
代表取締役 ○○○○
【例文2】
拝啓 師走の候、ますますご隆盛のこととお喜び申し上げます。
さて、このたびはまことに結構なお歳暮の品をお送りくださいまして、厚く御礼申し上げます。このようなお心づかいをいただき恐縮に存じます。
日ごろは私どもが大変お世話になっておりますのに身に余るお心づかい、大変うれしく思います。
年末余日少なき折から、皆様の一層のご健勝と貴社のますますのご発展を心からお祈りいたします。
とりあえずお礼かたがたご挨拶申し上げます。
敬具
12月○○日
○○○○株式会社
代表取締役 〇〇〇〇
お歳暮のお礼状を出すのが遅れた場合は?
最初にも書きましたが、お歳暮のお礼状のマナーとして届いたら遅くても3~4日のうちに出すのが礼儀となっています。
そのため、何かの理由でお礼状を出すのが遅れてしまった時には必ずお詫びの言葉を添えましょう。
たとえお礼状が遅れたとしても、自分の気持ちをちゃんと伝えることが何より大切ですよ!
あまりにも遅くなった場合には出さない方が良いという方もいますが、お礼をしないのは良くないので遅くなっても必ず出して下さい。
その際書き加える文例としては、
- お礼のご挨拶が遅れてしまい申し訳ございません。
- 本来ならばすぐにでもお礼を申し上げるべきところなのに、お礼が遅くなってしまったことを心よりお詫びいたします。
- 日々の雑事に追われ、心ならずもお礼を申し上げるのが遅くなり、大変申し訳ありませんでした。どうかお許しください。
こんなような内容の言葉をお礼状の中に書き加えましょう。
「遅れてお礼をするなんて恥ずかしいし気まずい…」と思うかもしれませんが、お詫びの気持ちと感謝の気持ちは絶対に伝えて下さいね?
まとめ
最近は便利な世の中になって、お礼も電話やメール・LINEなど手軽な連絡方法を取る方が増えてきたように思います。
でも、お歳暮は一年の感謝の気持ちを込めて贈って頂いたものなので、相手からの感謝の気持ちにはこちら側も誠実に気持ちを伝えましょう。
お礼状を出すのが遅れた場合も、出さないのではなくお詫びと感謝の気持ちをしっかり伝えることが何より大切ですよ!