秋と言えばお月見!お月見と言えば満月とすすきと絶対に忘れてはいけないのが月見団子ではないでしょうか。
でも、どうしてお月見に団子をお供えするのか知っている方は少ないはず。
そこで今回はお月見に団子を供える意味や団子を置く台、団子の作り方についてまとめていきたいと思います。
お月見に団子を供える意味とは
お月見には「月を眺め愛おしむ慣習であり、神様へ収穫の恵みを感謝をする日」という意味が込められています。
昔は今のように電気がなく、暗くなってからの農作業は月明かりで行っていたため月に感謝を捧げていました。
また、農作物の豊作の祈願と無事に収穫が終わったことへの感謝を捧げる意味もあります。
その感謝の意味を込めて、月に似せた団子をお米で作ってお供えをするようになったと言われ、その習慣は江戸時代から続いているのだとか。
地域によっては団子ではなく里芋をお供えするところもあるようですが、団子をお供えするようになったのは里芋の代わりとも言われています。
そして、これからの収穫を祈るということで収穫物である米の団子を用意したのがお月見団子の由来だと考えられています。
つまり、お月見にお供えものをするのは月が信仰の対象でもあったからということです。
ちなみに、ススキや萩も一緒にお供えをするイメージがありますが、それらにもちゃんと意味があります。
ススキは稲穂に似ているためお米の豊作を祈って飾られ、神様が団子を食べる時に困らないようにと萩をお供えしています。
更にススキと萩には魔よけの力があるともされ邪気を払うという意味も込められており、月見でお供えをしたススキを家の軒下に吊るすことで1年間病気をしないと信じられていました。
お月見に団子を供える台について
あまり知られていませんが、お月見をする時に団子を乗せる台の名前は『三方(さんぽう)』と言います。
台座の3ヵ所に穴が開けられているためこの呼名ですが、4ヵ所穴が開いているものもあります。
いずれも日本古来の神具で歴史は大変古く、古墳時代の埴輪の台座に原型があると言われています。
でも、三方がどこの家にもあるというわけではないですよね?
そんな時は、絵柄の入っていないお盆や大きめの無地のお皿などにお団子を並べても大丈夫です。
その際は団子の下に白い紙(奉書紙や書道に使う半紙・天ぷら用の紙など)を、紙の角が前後左右に出るように敷くのがいいでしょう。
もし四辺全部が無理なら前後の二辺でも構いませんよ。
お月見の団子の作り方
お月見というと月に見たてた丸い団子をイメージする方がほとんどだと思いますが、地域によっては丸い団子ではないところもあります。
特に昔から「江戸では丸型、京都では芋型」だったとも言われていたこともあり、東日本と西日本で大きく違うようです。
東日本のお月見団子
東日本では、満月のお月様をイメージした丸型の白い団子を積み上げる形が主流で、白玉粉や団子粉で作って味付けは砂糖だけが多いです。
【材料】
- 上新粉または団子粉 … 150グラム
- ぬるま湯または水 … 150CC
【作り方】
- ボールに粉を入れて、耳たぶくらいの固さまになるまで水を少しづつ加えて練る
- 鍋にいっぱいにお湯を入れ、コンロで沸騰させておく/li>
- 生地を等分して団子状に丸める
- お湯が沸騰したことを確認したら団子を投入する
- 団子に火が通ると色が白っぽく変わって上に浮いてくるので、浮いた団子をすくって冷水のボールの中で冷やす
- 最後に器へ綺麗に飾ったら完成
西日本のお月見団子
西日本(主に大阪近辺)では、まず形が里芋をイメージした少し細長い楕円形で周りにこし餡がついてる団子が主流です。
【材料】
- 上新粉または団子粉 … 150グラム
- ぬるま湯または水 … 150CC
- あんこ … 100グラム(お好みの量で)
【作り方】
- ボールに粉を入れて、耳たぶくらいの固さまになるまで水を少しづつ加えて練る
- 鍋にいっぱいにお湯を入れ、コンロで沸騰させておく/li>
- 生地を適当な大きさに切り分けボート型にする
- お湯が沸騰したことを確認したら団子を投入する
- 団子に火が通ると色が白っぽく変わって上に浮いてくるので、浮いた団子をすくって冷水のボールの中で冷やしてぬめりを取る
- 最後に器へ移してあんこをかけたら完成
まとめ
月見団子には農作物の豊作の祈願と無事に収穫が終わったことへの感謝を捧げる意味があることを今回初めて知りました。
また、東日本と西日本で違うように、地域によって団子の形や作り方が異なることもビックリでした。
なので月に感謝をしながら、東日本と西日本の両方の月見団子を作って食べるのもいいかもしれませんね。