夏の暑さが少し和らいでくるとそろそろお月見の季節がやってきますね。
日本の秋の代表的な風物詩のお月見と言えば十五夜を思い浮かべる方がほとんどだと思います。
そこで今回はお月見の十五夜2017年がいつなのか、またその由来や十三夜についてまとめていきたいと思います。
お月見十五夜2017年はいつか
現在日本で使われている太陽暦は、太陽を中心とした地球の周期を基にして作られており、旧暦の8月15日である十五夜と日付にズレが生じます。
なので、新暦では9月7日から10月8日までの満月の日と定義されていて、2017年は10月4日(水)となります。
旧暦でも満月と15日では多少前後する場合があり、今年は月齢が13.9で10月5日が14.9です。
そのため、満月という定義にあてはめると今年の十五夜のお月見は日本では10月5日でも問題ないということになります。
ちなみに10月5日は大安なので縁起も良さそうですね。
お月見十五夜の由来について
中秋の名月という言葉をよく耳にすると思いますが、中秋の名月とは旧暦8月15日のいわゆる「十五夜」のことを指します。
中秋の名月と聞くと他の季節よりもとても綺麗なイメージですが、秋の月が綺麗な理由は空気の水分量や月の高さが秋にはベストな状態になるからだそうです。
なので、中秋の名月の頃に月を眺める習慣は古くから存在しており、中国では唐代の頃からそういった風習がありました。
日本でも縄文時代の頃から習慣としてはありましたが、行事として取り入れられたのは平安時代に遣唐使によって日本に伝えられたと言われています。
その頃はまだ一般的な風習ではなく貴族が風流を楽しむという意味が強かったそうですが、江戸時代になって一般庶民の間でも中秋の名月を鑑賞しながら収穫した芋を食べるという風習が生まれました。
それが除々に「収穫の季節に豊作を感謝する」という意味が生まれ、その時期に穫れた野菜などもお供えするようにもなったのです。
ちなみに、お供え物と一緒にススキを供えるのは、ススキを稲穂に見立てて神様への収穫の感謝を表しています。
このように、十五夜の由来には「最も美しく見える季節に月を鑑賞する」「神様への豊作祈願や収穫の感謝を表す」という意味が込められているのです。
ここで余談ですが、仲秋の名月という表現も見ることがありますよね?
こちらは中秋の名月と違って旧暦8月の月という意味になり、十五夜の月(旧暦8月15日)に限定されず範囲が広くなることを覚えておきましょう。
お月見十五夜と十三夜の関係
お月見というと旧暦8月15日の十五夜がもっとも有名ですが、日本では昔もう一つ旧暦9月13日の十三夜もまた美しい月であると重んじていました。
中秋の名月はもともと中国で行われていた行事が日本に伝来したものですが、この十三夜のお月見は日本独特の風習だそう。
その由来は宇多法皇が9月13日夜の月を愛で「無双」と賞したことが始まりとも、醍醐天皇の時代に開かれた観月の宴が風習化したものとも言われています。
当時は一般に十五夜に月見をしたら必ず十三夜にも月見をするものともされていて、十五夜だけでは「片月見」といって嫌われていたそうです。
そして、十五夜は里芋などを供えることが多いため「芋名月」と呼ばれていますが、十三夜は栗や豆を神棚などに供えることから「栗名月」や「豆名月」と呼ばれています。
また、中秋の名月の後なので「後の月」と言われたり「小麦の名月」と呼ぶ地方もあり、旧暦9月13日の晩のお天気で翌年の小麦の豊作・凶作を占う習慣から来てるのだとか。
十五夜はあまりすっきりしない夜空であることが多いのに対し、十三夜の夜は晴れることが多いため「十三夜に曇り無し」という言葉もあるほどです。
ちなみに2017年は11月1日(水)が十三夜になるので、十五夜と共に十三夜のお月見も楽しんでみるのもいいかもしれませんね。
まとめ
今回まとめてみてお月見には風情を楽しむだけではなく収穫と密接な関わりがあることが分かりました。
また、現在は十五夜だけお月見をする方がほとんどですが、それだと片月見で本来は十三夜もお月見をすることも初めて知りました。
なので今年は昔の習慣に倣って十三夜にもお月見をしたり、十五夜の由来に思いを馳せながら綺麗な秋の月を楽しむのもいいかもしれませんね。