読書感想文を小学生に教えるコツと起承転結、おすすめの本はこれ!

夏休みの宿題の中で一番頭を悩ませる子が多いのは読書感想文ではないでしょうか。

本を読むのは好きじゃないし文章を書くのは苦手だし…というお子様も多いと思います。

そこで今回は小学生の読書感想文の書き方や、おすすめの本についてまとめていきたいと思います。

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読書感想文を小学生に教える時のコツ

まず、読書感想文を書く時に一番大事なことは、「あらすじではなく感じたこと、思ったことを書く」ということです。

小学生低学年のうちは親が手伝わないと書けないので読書感想文はつきっきりになりますが、とにかく読書”感想”文であることを意識させるのがポイントになってきます。

・本を読んで自分はどう思ったか
・物語を読んで気に入ったセリフや登場人物はどれか、またその理由について
・登場人物が自分ならどう行動するか

などをインタビュー形式で子供さんに聞いてあげて一緒にメモを取ると、その後原稿用紙に書いていく際組み立てやすくなると思いますよ。

読書感想文を書く時は起承転結を意識しよう!

インタビュー形式でメモをしたことを原稿用紙に書いていきます。この時「起承転結」を意識することが大切です。

ただし低学年子供さんの場合は、「起承転結」という言葉そのものを理解させる必要はないので注意しましょう。

①『起』… なぜこの本を選んだのか
例えば「図書館に行ってどれにしようか迷っていたら、表紙が可愛かった」「タイトルとカバーの文章が気になった」などのきっかけや、「本の内容にどんな気持ちを持ったか」などを細かく書くと、文字数が埋まります。

②『承』… 気に入ったセリフやあらすじを抜粋して書く
実際に読んだ中で一番気に入ったセリフや気に入ったあらすじ、なぜそこが心に残ったのかなどをここで書きます。
もし文字数が少ない場合は、いくつか印象に残っている部分を抜粋して理由を書いていきましょう。

③『転』… ②『承』とは異なる内容で感想を膨らませる
「自分が物語の主人公の立場だったらどうか」「自分の経験と物語の主人公の経験を比べてどうか」「物語の体験を真似してみる」など、自分だったらを軸に書くと文字数も埋まり文に動きがつきます。

④『結』… まとめを書く
①、②、③を踏まえたまとめになりますが、特に①『起』との関連付けが必要になってきます。
「なぜこの本を読んだのか」という冒頭の疑問などに対して、実際に読んでみてどうだったのかを書くことが大切です。

ただし、書き慣れない子供さんに一人で全て考えさせるのは難しいと思うので、そんな時は「なんでこの本を読もうとしたんだっけ?」「この本を読んでどうだった?」などと、お父さんやお母さんが感想を引き出してあげて下さいね

小学校低学年の子供さんが書く読書感想文なら『起』『承』『結』の3段構成で十分です。
まずは上手に書くことよりも、「書けた!」という達成感を味わう経験をさせてあげて下さい。

読書感想文に迷ったら小学生におすすめの本はこれ!

読書感想文に迷ったら、公益社団法人 全国学校図書館が毎年発表している「課題図書」から選んで書いてみましょう。

低学年向におすすめ『ばあばは、だいじょうぶ(童心社)

忘れてしまう病気(認知症)のおばあちゃんと主人公(男の子)のお話で、文字は少なく絵が多めなので読みやすいです。

認知症によって変わってしまったおばあちゃんに戸惑う気持ちや、そんな自分に対する後ろめたさが描かれているので、お年寄りと交流のあるお子さんには書きやすい内容になっていると思います。

中学年におすすめ『空にむかってともだち宣言(国土社)

主人公の女の子とミャンマーからの転校生の物語で、文章の量としてはそれなりにありますが読みやすい一冊です。

ミャンマーや難民について考える内容ですが、自分の知らない外国の情勢と平和な日本との比較などの内容でも感想文が書けます。

また、主人公の立場になって「もし私のクラスに外国人の転校生が来たら…」「難民となってある日突然今まで暮らしていた国を離れなくてはいけなくなったら…」など、それぞれの立場で感じたことや考えたことが書きやすいと思います。

高学年におすすめ『ぼくたちのリアル(講談社)

平凡な主人公と人気者の幼なじみ、そして転校生の物語で、ライトノベルのようなキャラクターを中心とした内容が読みやすいです。

好きな登場人物、場面などを選んで共感できる部分や好きな理由などが書きやすいと思います。

また、主人公の何でもできる幼なじみに対するコンプレックスや身近な人の死についても触れますので、そういった内容でも感想文を書けるでしょう。

まとめ

読書感想文は答えが無い分難しく感じる子も多いかと思いますが、「自分はこう思ったんだ」と主張をする良い練習だと私は思います。

自分で読む本を決め、読んで何かを感じ、感じたことを自分の言葉で文章にすることはとても大切ですよね?

ただ、最初から全てを子供一人に任せるのではなく、物語の理解や子供から感想を引き出したり重要なポイントを見つけ出す作業は、親御さんが一緒に読んで会話をしながらするのがおすすめです。

終わった後は文章の良し悪しよりも最後までちゃんと書き終えることができたことをまずは沢山褒めてあげましょう。

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