おせち料理の中身の意味、主流は三段でも一の段は地域で違う!

お正月に欠かせないものと言えばおせち料理ですよね?

おせち料理は年神様にお供えする食べ物のため、普段の食事にはあまり登場しない食材が多く、見た目も豪華なご馳走がたくさん詰まっています。

今回はそんなおせち料理の中身の意味や今主流の三段重、一の段の祝い肴の種類についてお伝えしたいと思います。

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おせち料理の中身の意味を知ろう

おせち料理には色んな料理が所狭しと重箱に詰められていますが、その一つ一つの素材や料理にもちゃんと意味があるんです。

なのでどのような意味が込められているのか、代表的なものを挙げてご紹介したいと思います。

それぞれの意味
  • 黒豆
  • 「まめに働く」という語呂合わせを健康・丈夫さを意味する豆にかけ、邪気を払ったり無病息災を願っています。

  • 数の子
  • 数の子はニシンの卵で、二親(ニシン)から多くの子が出るのがめでたいと子孫繫栄を願って使われています。

  • 田作り
  • 五穀豊作を願って乾燥したいわしを田畑に撒き肥料にしていたことから、田作りと名付けられたんだそうです。

  • 栗きんとん
  • 黄金に輝く財宝に例えて、豊かな一年が過ごせるようにという願いが込められています。栗は山の幸の代表格で『勝ち栗』と言って縁起が良いとして尊ばれてきました。

  • 伊達巻
  • ぐるぐると巻いたような形が巻物にいているため、知識が増えるようにとの願いが込められています。

  • 紅白蒲鉾
  • 紅白は祝いの色で「紅=めでたさと慶び・白=神聖」を表し、蒲鉾は日の出を象徴するものとして元旦にはなくてはならないものです。

  • 昆布巻き
  • 昆布は「喜ぶ」の言葉にかけてお正月の鏡飾りにも用いられる一家発展の縁起物です。

  • エビ
  • エビは長いヒゲと腰が曲がるまで長生きすることを願って入れられています。

  • 鯛の姿焼き
  • めでたい』の語呂合わせと恵比寿様が持つ魚として、晴れの食卓にふさわしい魚ということで入っています。

  • 小肌栗漬
  • 小肌はコノシロという成魚になる出生魚なので縁起が良いと言われていて、クチナシの色で黄色く染めた栗を使って五穀豊作を願っています。

  • 煮蛤
  • 左右の貝がピッタリと合うのは一つしかないことから、夫婦円満を象徴する縁起物とされています。

  • 紅白まなす
  • 水引を象っているとされており、平和や平安を願う食べ物として入っています。

  • 筑前煮
  • 将来の見通しがきくとされている「蓮根」・子孫繁栄の縁起物の「里芋」・土の中で根を張る「根菜」などを用いて、末永い幸せを祈願する意味が込められています。

  • ごぼう
  • 細く長く地に根を張るごぼうは、その地にしっかりと根を張って安泰に暮らせるようにという意味が込められています。

    その中でもたたきごぼうは、硬いごぼうを柔らかく叩き身を開く事から運が開くという意味を持っています。

改めて見てみると、おせち料理にはどれもおめでたい席には欠かせないお料理が詰められているんだなぁというのが分かります。

子供の頃は普段食べ慣れないものが多くて好き嫌いをしてしまいがちですが、一つ一つの意味を理解しながら好き嫌いをしないで食べてみたいですね♪

おせち料理の中身、今は三段重が主流!

おせち料理がなぜ重箱に詰めて重ねて用意されるのかというと、『めでたさを重ねる』という意味で縁起を担ぐためだそうです。

そして、段数は今では見かけることが少なくなった五段重が正しく、最近主流である三段重は略式なんです。

ではなぜ今は三段重が主流かと言うと、家族構成の変化や食に対する好みが時代とともに変わってきたことなどが影響しています。

昔に比べて子どもの数が減ったり核家族が増えたり、食べ物は和食・洋食・中華の料理が昔とは比べ物にならないくらい贅沢に食べられていますよね?

そうしたことから、中に入れる料理も昔からのしきたりにこだわらず、我が家流のおせち料理を作っているご家庭が増えているんだそうですよ!

でも昔からの基本も大切なので、五段重と三段重の時の基本の中身をそれぞれ覚えておきましょう。

五段重の基本の中身
  1. 一の重 … 祝い肴(黒豆・数の子・田作り・栗きんとん・錦玉子・蒲鉾・伊達巻等)
  2. 二の重 … 口取り(焼き魚・のしどり・焼き豚・海老の鬼殻焼・祝鯛等)
  3. 三の重 … 焼きもの(お煮しめ・筑前煮・竹の子の含め煮・いり鶏煮等)
  4. 与(四)の重 … 煮物(昆布巻き・なます等)
  5. 五の重 … 何も入れない

※四の重だけ【与の重】となっているのは、「四」が「死」を連想するため当て字で「与」が使われています。

※五の重が空になっているのは、今現在が満杯(最高)の状態ではなく将来さらに繁栄して富が増える余地があることを示しているのだそうです。

三段重の基本の中身
  1. 一の重 … 祝い肴・口取り(黒豆・数の子・田作り・栗きんとん・錦玉子・蒲鉾・伊達巻等)
  2. 二の重 … 酢の物・焼き物(紅白なます・ちょろぎ・酢蓮・菊花かぶ等)
  3. 三の重 … 煮物(お煮しめ・筑前煮・いり鶏煮等)

おせち料理の中身の一の段が関東と関西で違う!?

一の重には『祝い肴』と言ってお正月の祝に欠かせない三種類の料理を入れます。

祝い肴と餅を揃えれば最低限の正月の祝いができると言われ、逆にどんなに贅沢な料理を揃えても祝い肴がないとお正月の祝い膳の体裁が整わないんだとか。

そんなお正月にはとっても大切な『祝い肴』なんですが、実は関東と関西で種類が少し違うみたいなので見てみましょう。

【関東風の祝い肴三種】

  • 数の子
  • 黒豆
  • 田作り

【関西風の祝い肴三種】

  • 数の子
  • 黒豆
  • たたき牛蒡(ごぼう)

数の子と黒豆は一緒ですが、関東は「田作り」関西は「たたき牛蒡」なんですね!

ただし、関西=西日本全域ということではないようなので、関西でも地域限定なのかもしれません。

まとめ

今までもなんなーくは知っていましたが、おせち料理の中身には「無病息災・子孫繁栄・五穀豊穣」などの意味が込められていることが改めて分かりました。

でも、家族構成や食べ物の好みの変化から、本来のおせち料理を目にすることも口にすることも少なくなってきているのは寂しい限りです。

と言っている私も好きな物だけを食べていたので、これを機に一つ一つの意味をかみしめながらおせち料理を味わって食べたいと思います。

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